このコーナーでは、アメリカ西海岸Orange County(OC)にて行われるライブレポートをお届けします。
第20回: MUSINK 2017 - Costa Mesa, CA
今年で10回目を迎えるMUSINKフェス。MUSINKはタトゥーとミュージックカルチャーを組み合わせたフェスであり、主催者はBlink-182のドラマーTravis Barkerである。
毎年多くのバンドとタトゥーアーティスト達が一堂に会し盛り上げるお祭り的なフェス。今年の出演ライナップは初日からNOFX、The Vandals、Lagwagonと強力なベテランパンク勢でスタートし、二日目はThe Used、Glassjaw、Story Of The Yearというポストハードコアのパイオニア的なバンドが繋ぎ、最終日はパンクのヒーローPennywise、そしてレジェンドBad Religionで締めるという最強布陣で盛り上げる。
Rock is NOT DEAD.comの記念すべき二十回目のライブレポートをどうぞお楽しみください。
今年で10回目を迎えるMUSINK。既に別ページにてMUSINKの紹介をしているので下リンクから見ていただければMUSINKの歴史や今回の出演バンドが判って頂けるであろう。 週末が明ける金曜日の午後から日曜日までの3日間本当にあっという間のフェスでした。 今回この大きなフェスに取材が出来たのもツイッターやサイトをチェックしてくれている皆様のおかげです。本当にありがとうございました。MUSINKレポを楽しんで読んでくれたら幸いです。
Go to linkカリフォルニア州オレンジカウンティにあるCosta Mesa市にある同会場は多目的な場所である。アーティストのライブ会場の他に毎週末にはSwap Meet(フリーマーケット)をやっており規模はかなりデカイ。また、毎年夏になるとこの会場でOrange County Fairという祭りも開催している。会場には写真の様に牛小屋や畑もあり、牛の乳搾り等もやっている。筆者は2009年のMUSINKに行って以来のMUSINKであり、別会場にてDropkick MurphysとMighty Mighty Bosstonesのライブを観たりした思い出がある。
平日の金曜日から開幕したMUSINK。仕事を少し早くきりあげ、最初のバンドA Whilhelm Screamを観る為に急いで会場に直行。ゲートは既に開いていたが平日の午後という事もありラインは無かった。簡単に入場し、A Whilhelm Screamのライブが行われる会場へGO。ライブ開始5分前に到着。この日は他のタトゥー会場やカーショウ等の取材は控えライブのみを楽しむ事にした。
メロディックハードコアA Whilhelm Screamが歓声の中登場。Strike Anywhere、Comeback Kidの流れを汲むサウンドであり、フロントマンNunoがテンション高めにオーディエンスを煽る。このバンドを観るのは今日が初めてという事もあり少し予習していた程度だったがメロディもしっかりしており、小柄でヤンチャなイメージのNunoも非常に聞き易い歌声でパンクやハードコアファンには是非チェックして貰いたいバンド。
右のヘドバンしているギタリストが結成メンバーであるTrevor Reilly。そして横のMike Supinaも約10年バンドでギターを担当している。メロディ豊かなスピード感のあるギタープレイをタッグで披露し息はぴったりあっている。バンドはタフガイというイメージよりはハッピーなパンクバンド寄りであり、メンバーは終始ニコニコしながら演奏。バンドはアルバムCareer Suicideから曲The Horseをプレイ。個人的に好きな曲でプレイしてくれた事に感謝。
バンドはシングル曲I Wipe My Ass With Showbizや曲Famous Friends and Fashion Drunks等もプレイ。オーディエンスもノリのよいバンドの演奏にモッシュピットを早くも展開していた。バンドはThe OffspringのDexterとGregが始めたNitroレコードからも数枚アルバムを発表していた、その縁なのかオーディエンスの中に普通にThe OffspringのNoodlesも彼等を見ていた。平日で時間帯が早かったせいか、あるいは周りも気を使っていたのかNoodlesは最後までA Whilhelm Screamのライブを堪能していた様だ。
一昨年前、日本で行われたFat Wreck Chordsの25周年を祝うライブでLagwagonを観た人は多いだろう。Fat Wreck一筋で活動するLagwagonがこの日の二番手として登場。バンドはシングルIsland Of Shameからスタート。筆者はLagwagonのライブを観るのは10年振り。最新作HangやフロントマンJoeyのソロアルバムStitch Puppy等好きだったのだが機会が無かった為、今回のライブを非常に楽しみにしていた。間髪いれずにバンドはアルバムHossからの曲Violinsをプレイ。この日NOFXやThe Vandalsを目当てに来ていたオーディエンスはLagwagonを温かく迎え入れ終始和やかなムードでライブは行われた。
LagwagonのギタリストChris Rest(写真右)とChris Flippin(写真左)。PennywiseのFletcherと双璧をなすパンク界の巨人、そして結成メンバーChris Flippin。ヴォーカルJoeyが背が低い事もあり、並ぶとChrisが正に巨人に見える。その事をネタにし、ライブではChrisがJoeyをオンブしたりお姫様だっこで歌わせたりする演出をこれまで見てきた。写真ではギタリストChris Restと仲良くプレイ。メタリックなギターリフはRKLでもプレイするChris Restにお任せ。本当に仲の良い五人。
NOFXを観に来たオーディエンスでLagwagonを知らない人はいないであろう。それだけに、オーディエンスはLagwagonがプレイする曲を合唱。最新作Hangからは曲The Cog in the Machineをプレイ、他にはAlien 8、Rifle、Falling Apart、May 6等。Joeyの歌声は非常に伸びやかで優しさもある、聴いていて気持ちよい。曲が終わる毎にオーディエンスからは大歓声が。因みに、先ほどまでオーディエンス達と一緒に観ていたThe OffspringのNoodlesはLagwagonの演奏時はステージ横にて観ていた。