Bleeding ThroughのBrandanが現在のメタルシーンを斬る
May 22, 2018
昨日、投稿した記事「復活したBleeding ThroughのBrandanが解散した理由、そして自殺について考えた過去を暴露。」の二部となります。まだの方は一部の方も読んでみて下さい。(下BACKからニュース記事一覧に戻れます。)
2017年に復活し、5月25日に新譜Love Will Kill Allを発売予定するBleeding ThroughのフロントマンBrandanがインタビューに応え現在のメタルシーンに対する自身の思いをぶつける、そして現在のサウンドについてBring Me The Horizonエフェクトと発言。
以下Brandanのインタビューを簡潔にまとめました。
「現在も常に新しい音楽を聴く様にしているんだ。多くのクールな新バンド達が居る中、彼等よりも少し前に出てきた奴らが糞みたいな音楽を発表するのにはうんざりしているよ。バンドの新譜を聴いて余りの糞さにがっかりするファンの様に、俺もそんな感情を抱き、また音楽を書いて行こうというモチベーションに繋がったんだよ。
この4-5年のシーンは正にBring Me The Horizonエフェクトであったといっても過言ではないね。彼等は活動当初下手くそなメタルコアバンドだったんだけど、成長するにつれて彼等の本当の音楽を知る様になっていったんだ。俺自身、彼等が当初発表していたメタルコア/デスメタルクロスオーバーは本当の彼等では無かったのかもしれないと思っているんだよ。でも、彼等の最新作That's The Sprintとその前作Sempiternalはこのジャンルにおいてベストなアルバムだと思っている。
彼等が有名になるにつれ他のバンド達もその音楽に似てくる様になっているんだ。それでも俺の好きなArchitectsやWhile She Sleepsの様に少し違うサウンドも存在する。でも今のシーンはどこかDjentコア的なテクニカルな部分があり、スクリームがあってキャッチーなフックがあるバンドが本当に多いよね。そしてBring Me The Horizonに似ない奴らはどいつもこいつもEmmureのサウンドにA Day To Rememberのコーラスを乗っけた奴らばかりだ。
そして面白いのは皆同じ音楽に聞こえてくる事なんだよ。スピード感のあるドラムリズムにギターのサウンド、曲構成も全て同じ。そして殆どが3分15秒台の曲なんだ。別にこういったメタルが悪いと言っている訳では無いんだ、ただオリジナリティというか生生しさがないんだよね。そいういった事からもBring Me The Horizonの影響はあるんだよ、とにかく彼等のあの作品はパーフェクトだったからね。それだけに、どのバンドも似たようなサウンドになってきている感じかな。レーベルもバカじゃないからどういったサウンドが今受ける等分かっている、そしてバンド側もどうやったらそういうサウンドが作れるか分かっている。ここ数年のシーンはクールなバンドも居たが、オリジナリティの低いシーンになってしまった気がするよ。
でもそういった現在のシーンが、Atreyuだったり、Walls Of Jericho、Misery SignarysそしてDead To Fallが新たに活動を再開させた要因だったのだろうね。俺達と同じ年代に活動してきた彼等はみんな、今のシーンに納得していないんだ。非常に歯がゆくて、どうやってこの感情を処理しようかと思うと自分達で音楽をやっていくことに繋がるんだよ。現在はバンドではなく多くのレーベルやマネージメント会社がバンドの方向性を考えて一緒にバンドを作り上げてる感じだな。俺がEighteen Visionsをやっていた時、初めて東海岸にライブに行ったらオーディエンスから中指を立ててブーイングを食らったんだ(当時Eighteen Visionsはハードコア/メタルシーンでも珍しい化粧やスタイリッシュなゴスの恰好でプレイしていた)。でも翌年俺達が東海岸に行くとオーディエンス全員が俺達みたいな恰好をしていて熱烈に歓迎を受けたんだよ。Bleeding Throughも初期にメイクアップをしていた事で色々と叩かれていたけど、翌週、翌月になるとどんどん自分達のオーディエンスも俺達と同じ様な恰好になっていったのが衝撃的だったね。オリジナリティに便乗するのは常にあることだから仕方ないけれど、今やバンドにはどうすれば売れるかとか色々と助言するチームが各レーベルに着いている現状でね。俺的にはそういう作り方は間違っていると思うんだよ。バンドも ”俺達のデビュー作は余り評価されなかったから今度はWill Putneyにミックスしてもらう、彼は現在活動しているメタルシーンのバンド達の殆どをミックスしているからね。” それがクールだ的な感じでバンドも傾向と対策みたいな物が出来つつあるんだ。
Bleeding Throughが昔ツアーで連れて行ったバンド達はどれも素晴らしい技術を持って将来が楽しみな奴らばかりだった。でも現在の彼等のアルバムを聴くとどれも同じに聞え、ライブではアルバムの劣化バージョンの様な演奏をしているバンドが本当に多いよ。俺は常にバンドはアルバムの音と同じかそれ以上のレベルの演奏をするのが当たり前と思っている。そしてBleeding Throughはそれが出来ていたと思っている。俺達のライブ音源は生生しさが滲み出て高く評価してもらっていた。
現在のバンド達はレコーディング時にサウンドを磨きすぎてライブで商品化したサウンドをじかにパフォーマンス出来なくなっていて、何故オーディエンスが減った事を理解せずに腹を立てている連中が多い。そして奴らは ”なんで俺達でなくてCode Orangeなんかが売れるんだ?” と文句を言っている。Code Orangeが有名なのは彼等のアルバムが素晴らしく生生しいからだ、そしてライブパフォーマンスもぶっ飛んでいるからだ。だから彼等は有名なんだ、オーディエンスは素晴らしいライブを見たくて来ているんだからね。」
インタビューの最後の質問でBleeding Throughに影響を受けてバンド活動を始めたMotionless In White(BrandanはMIWのアルバムにゲスト出演し、MIWのChrisもBleeding Throughのライブでゲスト参加し仲が良い)と何故ツアーをしないのかと聞かれたBrandanは 「彼等のマネージメントは彼等にBleeding Throughよりも大きな存在だと示したいらしく、(Motionless In WhiteのChrisがBleeding Throughを敬愛している事でBleeding Throughのサポートに着く可能性が高い為)俺らの下でプレイする事を許さないそうだよ、本当に馬鹿げているよ。」と発言。
こちらインタビュー音声です:
https://soundcloud.com/jonsuntitledpodcast/bleeding-through