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System Of A Downのメンバーが新譜を作らない理由を告白。

July 12, 2018

System Of A Downのギタリスト兼ヴォーカルDaron Malakian、そしてヴォーカルSerj Tankianが新譜の制作を停止したSystem Of A Downの現状、バンド内で空白の数年間何が起きていたのか告白。

 

Daronは7月20日に自身のバンドScars On Broadwayとして10年振り、二作目となるDictatorを発表予定。Serjはソロアーティストとして映画のサントラを手掛ける等多方面で活動中。

 

バンド内でどのようなやり取りがあり新譜の制作が停止したのか。先ずはDaronがKerreng!誌の取材で、停止した真の理由を暴露した事が始まりでした。以下Daronの発言を簡潔にまとめました。

 

「System Of A Down(SOAD)のアルバムを制作するにはいくつか手順が必要だったんだね。メンバー達が新譜をこういうスタイルで作るとやる満々だった中、ただ一人のメンバーがそのスタイルで新譜を作る事に消極的で、彼のスタイルで新譜を制作する事を強く望んだんだ。そして俺達、そしてこの一人のメンバーの意見の対立が新譜の制作が中止した一番の理由という訳さ。俺は既にSOADのために多くの楽曲を書いてきていた。もしメンバー全員が本気でアルバムを作る事になれば簡単に一枚のアルバムが出来た筈だ。」

 

Kerreng!誌が、この対立した一人のメンバーをSerjと推測し、DaronにSerjとのクリエイティブな部分の意見の違いがあったのか、と問うと。
「その問題は未だ解決されてないよ。俺が思うに時間はあったはずなんだ。もし俺がこの問題をもっと深く考えて修繕する様に務めていたら違った結末が出来ていた筈だよ。でもこの問題は俺一人の問題じゃないんだ。俺達は多くのミーティングを重ねてきた。別にSerjをやり玉に挙げる気まないよ。彼は俺の大切な友人だ。でも彼の思考を変える事は俺には出来なかったね。俺達は一緒に座って長い事話し合ってきた、でも彼には曲げられない彼のやり方があったんだよ。

 

Serjはメタルやロック野郎では無いんだ。彼が俺と同様にこのジャンルの音楽を好んでいるかは分からないね。俺はSlayerとKISSを聞いて育ち、彼等の様なバンドマンになりたいと若い時からずっと思っていた。Serjはそういう風に育ったわけでは無いし、熱狂的なロックファンでもない。だから商業的に成功を収めたバンドのメンバーである事についてSerjと俺では受ける興奮の度合いが違うのだろうね。

 

もし俺が今持っている楽曲をもってSOADの曲として発表したら話題になるだろう。でももし俺がScars On Broadwayで発表したら、それはまた話題になる度合いが違ってくるんじゃないかと思うんだよ。全く同じ曲、同じメロディ、同じ歌詞なのに発表するバンドが違うだけで世間の印象が変わるんだ。Scars On Broadwayは大した話題にならないんだ。まるでオーディエンスは同じ銘柄のジーンズを選ぶ感じだよね。俺が不満なのはバンドがブランドの様になってしまった事かな。ぶっちゃけた話、SerjはアルバムMezmerizeやHypnotizeを作る事も消極的だったんだ。俺達が彼に頼み込んであの作品は制作出来て世に出たんだよ。あの当時、彼はバンドから出るつもりだったらしい。

 

俺的に自分が書いた楽曲もSOADとして発表しなければ愛されないと悟ったんだ。俺自身SOADがここまで長い休止(アルバムを発表する期間)になるとは10数年前全く想像していなかったよ。もし君達があの頃の俺にどれぐらいの期間の休止なのかを聞いたら俺は3-4年で帰って来ると即答していただろうね。俺にとって一番不満なのは、数年でSOADの活動を行うつもりだったはずがズルズルとここまで来て、結局は自分のバンドを始動する事になった事だよ。もうこの10数年間の中、数年に一度は俺達の間でSOADの新譜をどうしようかやり取りがあっては消えての繰り返しだった。俺はいつだってSOADを第一に活動しているんだよ。俺が結成したんだしね。俺の子供みたいなものだし、これからもSOADは俺の誇りさ。この10数年間何度も立ち消えた計画のせいで俺にはこれまで書いてきた楽曲が山ほどある状態なんだよ。」

 

Daronのインタビュー記事がメディア上で取り上げられると今度はヴォーカルSerjがInstagramにて自身の思いを投稿。
「SOADについての告白。
これまで俺達のドタバタ続きで発表が伸び伸びになっている新譜を今でも待ち続けているファンが居る事について俺達は本当にラッキーだと思う。これまで俺達が発言してきた色々なコメントや思想等をこの世を良い意味で変えようなどと思ってもいないメディアが面白おかしく書きたて、メンバー間の言い合いの様に発展する様にメディアに取り上げられるのは御免だ。だから今回俺から真実を語ろうと思う。

 

SOADが2006年以降も活動休止しているのは全て俺一人の責任である。他のメンバーはそれまでと同じペースでツアー活動をしたり、アルバムを制作する事を望んでいた。俺は違った、それにはいくつか理由がある。

 

1.芸術的価値観:俺はこれまで同じメンバーで同じアートを共有しあい続ける事は過剰な芸術活動だと思っている。それが俺達みたいなグループであったとしてもだ。活動休止に入る前、俺は自身のアート活動をする時間が欲しかった。別にその後SOADの活動を再開させる事は年頭にはいっていた。


2.平等主義:バンド結成当時、俺達のクリエイティブな部分そして活動から入る金銭は全て平等であった。しかしMezmerize/Hypnotize時代では、その平等主義が失われDaronがクリエイティブな部分や著作権を全てコントロールする様になっていた。

 

3.この上の要因から俺はMezmerize/Hypnotizeを発表する前にバンドから脱退したかった。それだけに俺自身はあの作品に関して余り思い入れが無い。俺自身いくつかの曲のアイディアがあったが約束が守れない等の理由で見送られてしまった。

 

活動休止が長くなるにつれて俺達自身それぞれの活動をする様になっていた。俺のソロキャリアはソングライターとして力を付ける事ができ、コンポーザーとしてSOADに戻り先ずはツアー活動から始める計画だった。そしてこれからもツアーは行うつもりだ。他のメンバー達は新譜を作りたがっていたが俺は乗り気でなかった。その時々で、他のメンバーから活動休止になっているのは俺のせいだと指摘する声があり気分が乗らなかった。2年前、俺はSOADの復活するにおいてメンバー達にある提案を持って行った。俺は単に昔このバンドで起きた過ち等を正すために提案事項をメンバーにシェアした。

 

1.平等なクリエイティビティ:これまで俺は5作のソロ作品を発表し作曲家としても腕を磨いてきた。Daronは歌詞を書くことに腕を上げた。俺は各メンバーがそれぞれ6曲のアイディアを出し合い曲作りをすることを提案した。

 

2.平等な著作権:俺個人ではバンドというものは平等なパートナーシップであり金銭も平等であるべきと思っている。

 

3.ディレクターカット:曲のアイディアを最初に出したメンバーが色々な追加アイディアが出る中最終的な決断が出来る権利をもつ。これは以前俺自身体験した事で自分が持ってきた曲を自分の思い描いていた曲とはかけ離れた曲に変えられた事が理由である。

 

4.単に新譜を発表するだけでなく、バンドとしてコンセプトやテーマを作る事。


(これ以外にも細かな要望はあるが、結局のところ俺達はこの提案を飲むやり方は出来なかった。俺もDaronから幾つか曲のアイディアを貰っていたがどれも自分が描くSOADの曲では無かった。それらは全てDaronのScars On Broadwayの曲となるだろう。)


そしてバンドは昔の様に楽しく新譜を制作する事は出来なくなっていた事で俺は自分から幕を下ろした。そして俺達自身こういった提案を受け入れる事が出来なかった事で新譜の制作は中断する事になった。
俺が残念に思うのはファンが待ち望んでいた新譜を発表出来なかった事だ、本当にすまない。」

 

https://www.facebook.com/SerjTankian/posts/10156468162099798

 

そしてDaronとSerjの発言が表に出た事でドラムJohn Dolmayanも自身のInstagramにて以下の投稿:
「新譜が出ないのはあるメンバーの問題だと多くの見解や推測がこの数年間ずっと言われ続けていた。もしそれが真実なら、なぜそうなったのか。どんな事も必ず理由がある。これまで発表してきた作品の成功、そして新譜の制作が失敗に終わった信じられない出来事等全てバンドメンバー全員が平等に責任があると思う。だれか一人のせいではない、俺達メンバー全員のせいだ。エゴの塊、偏屈的な考え、誇大妄想、そして単にバカだった等全て要因はある。ファンの皆、君達を失望させてしまい本当に申し訳ない。」

 

https://www.instagram.com/p/BlJfZtFhYCj/?taken-by=johndolmayan_

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