Slipknot/Stone SourのCoreyがKnotfestの今後、そしてバンド一番の汚点を発言。
September, 20, 2018
Slipknot/Stone SourのフロントマンCorey TaylorがHatebreedのフロントマンJamey Jastaが主催するポッドキャストThe Jasta Showに出演しインタビューに応える。
Jameyから、今年コロンビアで開催のみとなったSlipknot主催のKNOTFESTについて、Ozzfestや2015年を最後に無くなったMayhemフェスの様な全米を周るツアーにする気は無いのかとの質問にCoreyは、
「実はその方向で俺達(Slipknot)も考えているんだよ。そして正に全米を周るようなフェスにすることがKNOTFESTを作った当初からの目標だったのさ。先ずはKNOTFESTというブランドを今後も続けられる確実なものにする為に地盤を築く必要があった。全くのゼロからいきなり百万に飛ぶ事は出来ないからね、だから俺達はアメリカでやって、そして日本やメキシコでもやりKNOTFESTのブランドを強固にしていったのさ。だからアメリカの各地を周れるKNOTFESTにする構想はあったんだ。そして俺達は毎年開催しない事についても全く動じないよ。それこそが皆勘違いしている事なんじゃないかな。俺達は今年もコロンビアにて開催しているし毎年同じ都市で開催しなきゃいけないとも思っていないんだ。地道にそして着実にブランド力を固めて資金を管理する事が大切だと思っている。」
今年のKNOTFESTはコロンビアにて開催される事が決定しており、ヘッドライナーをJudas Priestに託したCoreyはKNOTFEST開催中はOzzy OsbourneのツアーにサポートアクトとしてStone Sourと同行する予定とのこと。また最近のマイブームはOzzyのギタリストであるZakk Wyldeをからかう事と発言。
「つい最近俺はZakkに、”今度Pride and Joyという貴方のトリビュートバンドを作ったから宜しく” って言いに行ったらZakkは、”それをいうならPride And Glory(Zakkのサイドプロジェクトバンド)だろ” と言うから俺は、”そんな事知るか、貴方のバンドじゃないし貴方がバンドに居なくて良かったというバンドなんだから” というと彼は笑い転げていたね。」とZakkと楽しくツアーを周っている様です。
そしてJameyからSlipknotとStone Sourという輝かしいキャリアを持つCoreyにとってバンド活動で失敗はあったのかという質問に対しCoreyは、
「俺は一つだけ自分のキャリアの中で汚点があるんだ。一つだけの汚点という事については俺は本当に恵まれていると思っているし自分のバンドを誇りに思っているんだ。汚点というのは一枚のアルバムだけ本当に自分の思惑とは違った作品になってしまったという事だね。アルバムというのはStone Sourの三作目であるAudio Secrecyだ。汚点となった要因は全てAtlanticレコードにある(注:Stone Sourが所属するRoadrunnerの親会社であるWarner Music GroupにはRoadrunnerと同じく傘下としてAtlanticも入っており子会社同士である)。当時俺達がアルバムを制作しているとAtlanticの奴らが音楽の方向性を変えたいと言ってきて急遽プロデューサーにRob Cavallo(Green Day, Shinedown)で行こうと言い出したんだ。勿論、俺達は自身の音楽にはエッジの効いた音楽性が大切と思っていたからハード系なアルバムにする計画だった。しかしレーベルはもう少しポップ要素を入れラジオでも聴き易い音楽にするべきと言ってきた。俺達は、”今はそういった音楽性をこのバンドに求めていないし、これまで通りエッジのあるロックで行こうと思う” と反対した。このやりとりの為に俺自身がわざわざWarnerのボスに電話を掛けて直談判したんだ。俺は既に決定していたNick Raskulinecz(Korn, Deftones, Foo Fighters)で行くしかないと、Nickは俺達のアルバムCome What(ever) Mayもやってくれて気頃も知れてやり易い。そして今はポップ路線を目指していない。と掛け合いWarner側も ”分かった今回は君を信じよう” と理解してくれたんだ。しかし、その後またWarnerに電話を掛けなければならない時にボスは電話に出てくれなかったのさ。
そしてAtlantic側のポップ路線への意見がまた俺達に降りかかって来た。当時俺達はNashvilleにある一軒家を借りてデモを作り続けていたんだよ。多くの曲が出来上がりさあスタジオに入るぞとなるとAtlantic側がまだレーベルが納得出来る曲が出来てないじゃないかと俺達のスタジオ入りを阻んだんだよ。俺は ”アホか、曲は既に出来上がってるんだ、さっさとスタジオ入りの用意をしろ。どんな作品を俺達が作ると思っているんだよ。こんなやり取りやってられるか” とね。Nickも俺達を手助けしてくれAtlanticに掛け合ってくれた。一緒にベストな仕事が出来る人間として彼は最適な人さ。スタジオに入ってもレーベルとのやり取りは続き既に三か月もリハーサルをしていた俺達は本格的にレコーディングに取り掛かる頃には既に疲れ果てていたんだ。
今だから言えるけど、もし俺達が望む方向性でスムーズにレコーディング出来ていたらAudio Secrecyはもっと素晴らしいアルバムになっていただろうね。俺達のレコーディングへの姿勢や取り組みも変わっていただろうし、もっとお金をかけて制作出来た筈なんだ。しかしレーベルが色々と言ってきた為当初俺達の中にあった新譜の制作への勢いが止まってしまったんだと思う。特にレーベル側は俺がソロ用として書いていた曲もAudio Secrecyに入れろと言ってきたんだよ。全く違った曲展開だし俺は自分の書いた曲であってもこれはアルバムに入れるべきでは無いと反対したさ。曲Piecesは元々俺のソロ用に書いた曲だよ。そして曲Imperfectもソロ用だね。曲ImperfectはAudio Secrecyに入っている曲とは全く別の曲として当初書いていたんだ、バンドの演奏があるロックな曲だった。兎に角あのアルバムを制作した時はレーベルの色々な意見によって俺達はコーナーに追い詰められた状態で作った作品だったね。俺も当時のギタリストだったJimもSlipknotとStone Sourを両立させる事が大切だったから俺達に残された時間もなかった。兎に角作品を作って早く出すことを最優先にやった感じだったね。ミックスもツアー中に行ったし、俺のヴォーカルパフォーマンスも満足していないし俺自身余り聞きたくないアルバムだ、今でも俺はAudio Secrecyの出来に対しハッピーじゃないね。」
曲Pieces: https://youtu.be/nfzGzoNfMsI
曲Imperfect: https://youtu.be/U8An5DC8FYQ
Coreyのインタビューはこちらから: https://soundcloud.com/jameyjasta/episode-386-corey-taylor