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元LostprophetsのStuartがIanが起こした事件の前後について初めて公に語る。

December 6, 2019

2013年に解散したLostprophetsにて発表してきた全てのアルバムでベースを担当していた元メンバーStuart RichardsonがSappenin Podcastに出演し初めて公に解散前後のバンド事情について発言。

 

2012年、LostprophetsのフロントマンIan Watkinsが幼児性的暴行の容疑で逮捕され後に罪状を認め最大35年の禁固刑で収監。2013年、Ian以外のバンドメンバー達はLostprophetsの解散を発表し、翌年ThursdayのフロントマンGeoff Ricklyにコンタクトを取りNo Devotionを結成。2015年にはデビューアルバムPermanenceを発表しKerrangアワードにてベストアルバム賞を受賞。

 

インタビューにてStuartはIan逮捕時、当時のLostprophetsメンバー達はIanの犯した罪については一切知らなかった事を強調。当時Ianはドラッグ問題を抱えており他のメンバー達との関係が悪化していた事を説明。

 

「(Ian逮捕後)俺達は休息をとる時間が無いほど追い詰められていた。俺も錯乱状態で、Ianの事件が本当なら俺の墓までついて回る問題になるな、”あの犯罪者がいたバンドの奴” みたいで最悪だ、直ぐに別の活動を捜さなければと必死だったよ。兎に角大変な時期で今でも記憶が曖昧なんだ。俺達はLostprophets解散後に早くにNo Devotionを結成した。Ianの公判が始まった頃にNo Devotionがアルバムの制作に取り掛かっていた。けれど問題が起こった。Ianの公判を見た多くの人々が俺達メンバーに対して中傷する様になったんだよ。お陰で俺のワイフは一切SNSを観れなくなってしまい、俺、俺の子供と家族、バンドメンバー達と家族全てに脅迫文が送りつけられた。お前達は絶対Ianの事件を知っていただろ、と皆言ってきたよ。もう大変な騒ぎだった。俺は何故皆がそう思うのかが理解出来なかったよ。俺達はIanと一緒にバンドをやってきたからIanの全てを知っていると思うのか、でも残念だけど真実は全く違ったんだよ。

 

多くの人々は知らないかもしれないが、Ian逮捕前にLostprophetsは何度か解散危機を迎えていたんだよ。2012年、俺達はWarpedツアーに参加していた。そしてその前2009から2011年に俺達はIanがドラッグを乱用している事を知った。Ian以外のメンバー全員Los Angelesに住んでいてIanだけが英Walesに住んでいた為、俺達メンバーはIanと顔を合わせる事が無く、一年に9ヶ月程Ianと話す事も無い生活になっていた。それだけに彼の私生活について俺達は全く知る由もなくドラッグ問題についても俺達が突き止めた頃にはIanはどっぷりと依存症に掛かっていて、俺達は直ぐに彼を治療し更生させなければと努力してきたんだ。俺達はIanに、クリーンにならなければお前はクビだし、このバンドも終わりだ、と警告したよ。2012年になってIanはようやく自身の更生を誓いリハビリ施設に通いWarpedツアーが始まった頃は彼はクリーンな状態で彼のヴォーカルパフォーマンスも最高な状態だった。

 

しかし、Ianのリハビリは山あり谷ありで一度リハビリ施設に入ったもの直ぐに依存症によってドラッグを使用してしまう事が何度もあったよ。特に酷かったのがバンドが2012年に英Cardiffで行ったアルバムStart Somethingの全曲ライブの時だ。あのライブで俺は死ぬ程恥をかいたよ、Ianはステージ上で一歩も動かず、歌詞を間違えて唄っていた。俺は、このライブは俺達のレガシィを称えるライブな筈なのに、このライブは記念すべきパフォーマンスな筈、それなのにお前は全てを台無しにする気か、本当に最悪だ、とね。あのライブ後Ian以外のメンバー全員がバンドを辞める考えだった。当時Ianは別の控室を用意されており俺達とは別れて楽屋にいたんだ。俺達はIanの楽屋に乗り込んでIanに、お前は直ぐに更生しろ、でなければ直ぐにでも叩きだす、と警告した。」

 

CardiffでのStart Something全曲ライブでの映像: https://youtu.be/jgAfo4OJZxU

 

「当時、俺達はIanについて行けなくなっていたんだと思う。Ianは何かにつけて俺をからかっていた。俺は彼の事でイライラするのは些細な事で腹を立てる自分の問題なのかなと思うように努めていたよ。もしかしたら俺は彼のスター性にやきもちを焼いているのかもしれないと思っていた。彼は本当に高慢な態度をとる奴だったからね。彼自身が元々持っていたキャラなのかもしれないと思っていた。変な奴だとは思っていたよ。そしてIanはバンド活動によってロックスターの様に変わっていったのかもしれないとも思っていた。ロックスターでも嫌なタイプの方だ。今ではマナーも無いロックスターは余り居ないけれど2000年代にはIanみたいな奴も許されていたんだな。今ではIanの言動は変だと思っている事も当時はそこまで深く考えなかったのだろうね。

 

そして最悪だったCardiffライブ後、俺達は彼に ”俺達は後二か月お前とは会わないけど、次会った時はお前は絶対に直しておけよ。治療し更生してこい” とね。それからIanは改めてリハビリ施設に行き、ジムにも行って本当に努力したんだと思うよ。それから二か月後、彼は本当に更生し、全てに礼儀正しく、目も肌も生き生きしていた。それから俺達はWarped Tourに出て他の奴らも、お前達のライブは向かう所敵無し状態じゃないか、と褒めてくれていたんだよ。それからツアー中のある夜、Ianは突然俺達に ”ちょっと一時間程出ていくよ、直ぐ帰って来る” と言ってきたんだ。当時俺達は彼の行動に注意していたから彼が一人で出かけるのも不安だった。でも彼は俺達の心配を察したのか、”俺はメンバー全員が知っている人と出かけるだけだから” と言ってきたから俺達も納得し ”それなら彼女がお前を見ていてくれるから安心だ” と彼の外出を見送ったのさ。しかし、一時間後俺達はIanが一緒に外出すると話した女性と出会ったんだよ、彼女に ”Ianは?” と尋ねると彼女は ”どういう意味?” とIanとの外出の事を全く理解していなかった。Ianに嘘をつかれた俺達は途方にくれたよ。結局Ianは別の女性と出かけ、ドラッグをやりまくっていたのさ。Warpedツアーでは次の会場に向かう為に直ぐに出発しなければならなかったから俺達は仕方なくIanを残して7時間も運転する次の会場へ向かったんだ。

 

翌日、Warpedツアーの出演タイムは日替わりで変わる事になっており、俺達も当日にならないと出演時間が知らされなく、その日の出演時間は昼過ぎの2時だった。俺達はIanに会場に向かう様に朝7時に電話を入れたよ、”今出れば出演タイムには間に合うから直ぐに出発してくれ” と言うとIanは ”少し遅れる” と返して来た。俺達はWarpedの運営に事情を説明し出演タイムを遅らせて貰える様に頼んだのさ。そこで運営陣は俺達の出演時間を5時に変えてくれた。しかしIanは全く現れず出演時間に迫る4時に連絡すると、まだ数時間かかるとの事だった。出演する時間が来てしまい、俺達は大きな不満を抱えながらも苦肉の策としてキーボードのJamie Oliverを代役ヴォーカルにたてて出演したんだ。この事件で俺は完璧に切れてしまったね。

 

Jamieを代役ヴォーカルにしたライブ終了後、怒りの収まらない俺がツアーバスに乗るとIanが居たんだ。俺は、やってくれるじゃないか、と言うとIanも返して来た。彼の言葉を聴いて俺の思考はゼロになり、俺は彼に襲い掛かりマウント状態でパンチをお見舞いしていた。彼に10秒、いや10分かもしれない程殴りつけていた。俺はIanよりも体がでかいから自分のやり方に少し抵抗を感じて、そして殴られたIanも俺に軽蔑な視線を送って来た、俺は傍にあったMonsterエナジードリンクの缶を取りそいつでIanの頭をぶん殴りFUCKと言い残してバスを降りて吐きまくったよ。その後残りの3週間彼は目に大きな青アザを付け顔じゅう傷だらけで過ごしたんだ。俺はというと最悪な気分でツアーを行っていた。Ianがライブをすっぽかすと鉄拳だったんだよ、分かるだろ、もし俺達が彼の事件を知っていたら鉄拳じゃ済まされなかった筈さ。何故この話をしたか、多くの人々が事件を知ってIanに対して不満を持っている、Ianをボコボコにしてやったという事実は話しておきたかったのさ。」

 

こちら当時のWarpedツアーでのライブ映像: https://youtu.be/u1dVFcp2CDU
こちら当時Ian抜きで行ったJaimeとゲストヴォーカルのライブ映像: https://youtu.be/tl-zCCel_Vc

 

「Ianが逮捕され報道によって彼の起こした事件を初めて知り俺達は酷く落ち込んだよ。何故俺達がIanが逮捕されてから公に発言してこなかったと思う?俺達が公に皆に向かって、俺達が事件に加担していただって?FUCK YOU、なんて言う程俺達もバカではないさ。本当に知らなかったからだよ。俺達でさえIanが犯した事件について何も知らなかった。皆と同じように報道や公になった事件についての記事を読んで情報を得ていたからさ。ところが事件を扱う報道機関が俺の家まで押しかけてくるようになったんだ。俺は事件が公になった事で急いで子供達が通う学校に行って学校側に自分とバンドメンバー達は報道されている事件について本当に知らなかったと言いに行ったのさ。そして警察にも連絡しこの事件を捜査する為に、自分はどんな質問にも答えると協力する事を伝えた。Ianの犯した犯罪を知り、俺自身Ianはどうやって自分の犯罪を隠して来たのか本当に疑問に思っていたよ。

 

報道が過熱する中、俺達メンバーは確かに色んな事を考えていて、それぞれ意見もあっただろう、しかしそんな気持ちも闇に封じ込められる様に俺達は打ちのめされていた。Lostprophetsは俺達の生活だったんだ。あのバンドで俺達は暮らしていた。あのバンドが俺達の全てだったんだ。あのバンドが俺達の唯一の給料で、俺達が20年も掛けて温めて大切にしていた卵の様な存在だった。俺達の全てがあのバンドにあり、俺達の未来への財産でもあったんだ。考えても見てくれよ、もし君が働いていた会社で誰かが悪さをして君の仕事や給料、君の未来への資産全てを奪っていったらどう思う?そして周りの人は、”知らねーよ、お前はあいつのやった事知っていたんだろ” と中傷されて、全てが無くなった俺達には言い返す力も無かったのさ。

 

Lostprophetsでの活動で知り合った多くの友人達は事件後サポートすると言ってくれたけど、本当に力になって手を貸してくれた人はホンの一握りで8割りの人は全くサポートしてくれなかったんだ。連絡も取れなくなったし、もし取れたとしても言い訳で逃げるように避ける等周りの人も距離を置いてきたんだ。現在俺が慕う友人達は全て事件後に知り合い俺をサポートしてくれた本当に大切な友人達さ。

 

今はNo Devotionの新譜を制作している為、多くの時間をスタジオで費やしているんだ。そしてNo Devotionで一緒にプレイするGeoffのバンドThursdayのツアーベーシストとしても活動しているよ。今度のMy Chemical Romanceの復活ライブではThursdayはサポートとして出演するから俺もプレイするんだ。No Devotionの新譜は現在8曲程出来上がり発売に向けて作業を進めている所さ。」

 

こちらStuartが出演したSappenin Podcastのインタビュー音声:

https://play.acast.com/s/sappenin/7fb638bc-2423-4f36-ba77-06b9231c2c6c

因みに同ポッドキャストを運営しているのは2015年に解散した英ポストハードコアThe BlackoutのヴォーカルSean Smith。

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