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コロナウイルスに感染し重症だったDeath AngelのドラムWillが感染経緯等を発言。

April 15, 2020

コロナウイルスに感染し重体となり集中治療を受けた後奇跡の生還を遂げたスラッシュメタルDeath AngelのドラムWill Carrollが退院後初めてのインタビューに応えました。

 

Death Angelは2月からTestamentとExodusと共に欧州を周るBay Strikes Backツアーに参加していましたが、欧州圏でのコロナウイルスの感染が拡大したことでツアーを3月11日に切り上げ即帰国。しかし、帰国して直ぐにWillは体調を崩し入院、同じ様にExodusやSlayerで活躍したギタリストGary Holtもコロナウイルスに感染した症状を訴えており帰国して直ぐに自主隔離した事を発表。Garyは後に検査を受けて陽性である事を公表、幸い現在Garyの容体は回復に向かって居る事も発表しました。そしてTestamentのフロントマンChuck Billyも帰国後に容体が悪化し検査を受けて陽性反応が出た事を公表。Chuckは陽性反応を受けて隔離生活を送っているもインタビューに応えたりと軽症だと思われています。しかし、TestamentのベーシストSteve Di Giorgioは先日コロナウイルスの陽性反応が出た事がChuckによって明らかにされました。またBay Strikes Backツアーにて働いていたスタッフ達にも同様の症状が出ている事も公表されています。

 

Willは集中治療室に搬送され12日程昏睡状態であり、Willを担当していた医師達は懸命に治療を続けながらも何度かWillは助からないのではないかと思った事があったそうです。しかし、奇跡的にWillの容体は持ち直し先日Willは入院先の病院からこれまでサポートの言葉を送ってくれていた全ての人々に感謝する言葉を送ると共に自身の容体について公表しました。公表から一週間後Willは退院し現在自宅治療となりリハビリに励んでいるそうです。メタル誌Decibelが退院したWillにインタビューしました。

 

Decibel: それでは欧州ツアー時の話から始めましょう。ツアー時はコロナウイルスの感染が拡大している事は知っていたのですか?
Will: イタリアのMilan公演(2月25日)がコロナウイルスの影響によってキャンセルされことの重大さを知ったのさ。あのツアーの最終公演であったドイツのHanover公演もキャンセルになったな。その時には既に俺達のツアーバス内は感染状態だったんだと思うよ。バスに居る俺以外の全員が病気や風邪に侵されていた。そしてツアーがもう少しで終了する頃になるとバス内に居た何人かの容体が本当に悪くなったんだ。恐らく俺は彼等から感染したんじゃないかと思っているよ。ツアー最後の3-4日に自身の容体がおかしい事に気づいたんだ。

 

Deceibel: では貴方は自身の容体がコロナウイルスに感染している中ライブをやり切っていたのですか?
Will: ああ、でも俺達のライブパフォーマンスには支障は無かったんだ。でもバス内は酷い状態だったよ。一人のバスドライバーは本当に容体が悪く嘔吐していたからね。俺達のツアーマネージャーも病気だった。皆が病気にかかっていたからね、俺はその間ビタミン剤等を服用し飲酒を控え健康な状態を保つ様に務めていたよ。ステージ上では俺達は普通だったけど、バックステージやバス内では死んだ様な状態だったね。TestamentやExodusの連中も皆病気だった。皆容体が悪かったからツアーが終わりに近づくにつれて早くに帰国したいと思うようになっていた。

 

こちらBay Strikes Backツアー最終日となったベルギーBrusselsでのライブ映像です:https://youtu.be/w9suGTgnRHg
https://youtu.be/VNAoH8UYBa8

 

Deceibel: では自身がコロナウイルスに感染したと思っていましたか?
Will: 俺は自身がコロナウイルスに感染したと思っていたね。これまでも風邪をひく事はあったけど、俺は発熱と倦怠感の症状が尋常でなく、これまでそんな症状になった事が無かった。帰国する際、飛行機の中で容体が悪くなっているのを感じていた俺は空港を歩いて自宅までたどり着けるのか心配だったよ。着陸後、空港では到着便の人々に検査を行っていた。しかし、俺達は頻繁にツアーを行っている為空港職員たちも俺達を知っているから、「Death Angelお帰り」と簡単に通してくれたんだ。俺達は病気に侵されて汗もかいていたけど、俺達を知っている職員だっただけに俺達は簡単に通されたんだ。

 

Deceibel: ではあなたは帰宅した後も容体が悪く、いつになって容体が急変したのでしょうか?
Will: 俺が帰宅して三日後だ。俺の婚約者が俺の容体が日に日に悪くなっていくので危険を感じたんだと思う、就寝中の俺は喘鳴と呼吸困難な状態で俺が覚えているのはそこまで。俺は救急車に乗せらせて病院へ担ぎ込まれた事も覚えておらず気が付くと昏睡状態から抜けた集中治療室の12日後だったんだ。目を覚ました時はサンフランシスコに居る事さえ分からなかった。昏睡状態だった俺は地獄に居る夢を見ていたよ、夢で俺は何度も血を吐いて心臓発作を起こして苦しんでいた。目を覚ました俺がナースに言った最初の言葉は「俺はまだ地獄に居るのか?」さ。彼女はその問いを無視していたけどね。

 

Deceibel: 目を覚ました時恐怖を感じましたか?
Will: さっきも言ったけど、俺は病院に担ぎ込まれた事も覚えていなかったんだ。12日振りに目を覚ました俺に周りの医師達は怖がらせたく無かったのだろうね、一度に色々な事を俺に聞くことは無かった。医師達は今年は何年?だとか今の大統領はだれ?という簡単な質問してきた。俺が彼等にここは何処の病院か聞くと彼等はサンフランシスコと答えたのでその時俺はようやく安心出来たのさ。俺が最後に覚えていたのは自身が呼吸困難に陥り、肺が圧迫されている状態だった。医師達から12日間の昏睡状態だった事を聞いた時はバットで頭を殴られた様な衝撃だったよ。医師達は俺の容体を気遣って少しづつ報告してくれたのさ。彼等から俺はもしかしたら助からないと思った事があったと伝えられた時は恐怖を感じたよ。心の底から彼等と病院の人々に感謝したね。

 

Deceibel: あなたが目を覚ました時世界は大きく変わっていたと思います、多くの人々が自宅待機になっていました。
Will: 俺は入院先の病院でコロナウイルスでの昏睡状態から生還出来た初めての患者だったそうだよ。医師達は俺の回復にとても喜んでいて皆でハイタッチをしていた。俺の治療は成功したとね。彼等は俺と同じ方法で別の重症患者達の治療を行ってみるといっていた。兎に角医師やナース達が俺が回復し会話が出来る様になって本当に驚いていたよ。医師達は俺に書くことは出来るかと聞いていたが筋肉が萎縮し自分の名前のWさえ書くことが出来なかったよ。だから今はそういったリハビリをしてまた歩けるようにするのさ。順調だよ。

 

Deceibel: 貴方の入院中医師達はコロナウイルス患者に対しての何かしらの治療薬は使用していたのでしょうか?
Will: 恐らくないだろう。彼等は俺に詳細を教えてくれた訳ではないからね。ただ俺は治療中に心不全になっていた事を知らされ俺は現在その薬も服用しているんだよ。医師達は俺が生還出来た事にただ喜んでいた。

 

Deceibel: あなたと一緒にツアーを周っていた多くの人が病気になったと思います。多くのツアースタッフやバンドメンバー達は回復傾向にあるようですが、何故あなただけがここまで容体が悪化したのでしょうか?
Will: 俺は睡眠時のいびきがうるさいらしくてね。恐らく俺は睡眠時無呼吸を患っていると思うんだ。そういった患者や喘息を持っている人に対してこのウイルスは本当に恐ろしい症状になるのだと思うよ。

 

Deceibel: 自宅に帰ってきた時はどんな思いでしたか?
Will:昏睡状態から覚めてから俺は3-4日程集中治療室にて治療を受けていた、それから普通の病棟へ移ってそれから5-6日程居たよ。俺の中では大きな治療を行った事だから帰宅出来るのか心配だったんだ。もしかしたら病院側はこのコロナウイルスの状況が終わるまで入院しろと言うのかもしれないと思ったりもした、しかし病院側は早くにもう退院しても良いと言ってくれたので本当に嬉しかった。病院での生活は本当に苦痛だったよ。入院していた病院は自宅から約5分程度の距離だったし、帰宅した時は嬉しかったね。今は余り動けないけど多くのレコードが俺の時間を癒してくれるのさ。そしてTwisted SisterのJay Jay Frenchから受けたメッセージは本当に驚いた。俺は彼に会った事も無いのにね。そして本当に多くの励ましのメッセージを皆から受けて感謝しかないよ。

 

Deceibel: 治療を経て貴方自身何か変わった事はありますか?
Will: 今回の治療を経て俺は飲酒をやめる事にしたよ。時折ワイングラスやアイリッシュサイダーぐらいをたしなむ程度に10杯のショットグラスを空ける生き方は終わったんだ。そして大麻を含め全てのたばこをやめた。そしてこれからは健康な食生活をする。今回の入院によって俺の体重は減ってしまったんだ、まあ入院して減量出来た事は良かったかな。俺は16才から飲酒やパーティーライフを送っていたから36年目にしてパーティライフは終わったんだ。これまで本当に楽しかったけど辞めて悔いは無いよ。ピザを食べれないのでそれは恋しいけどお酒は余り欲しいと思わないね。

 

Deceibel: これからどのくらいの治療でまたドラムをプレイ出来る様になるのでしょうか?
Will: 順調にリハビリが進めば5月末には歩いたり動けるようになるはず。もしかしたら6月の初めにはドラムを叩けるようになるかもしれないね。その頃にはDeath Angelのデモ音源でまたプレイ出来る様になりたいね。ナースが定期的に俺の容体をチェック
してくれるみたいだから大丈夫な筈だ。

 

Deceibel: 現在でもまだこのウイルスに対して真面目に受け取っていない人々が大勢いますが、感染し治療を経験した貴方から何か彼等に言う事はありますか?

Will: 彼等は馬鹿野郎だよ。このウイルスはただの風邪ではないんだ。彼等は自宅にて待機しその国や地域の決定に従わなければいけない。誰だって、それこそ俺だって家に籠っているのは好きではないけれど、今はこの感染を拡大させない為に我慢する時期だと思っている。俺がこの数ヶ月で受けた経験を誰にもやって欲しくない、彼等にはコロナウイルスに対して真剣になって欲しい。

 

こちらWillのインタビュー記事:

https://www.decibelmagazine.com/2020/04/13/death-angels-will-carroll-on-his-coronavirus-battle-they-seriously-thought-i-was-going-to-die/

 

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