このコーナーでは、アメリカ西海岸Orange County(OC)にて行われるライブレポートをお届けします。
第19回: Ozzfest Meets Knotfest - San Bernardino, CA
Ozzy Osbourne主催のOzzfestとSlipknot主催のKnotfestがタッグを組んだOzzfest Meets Knotfestが南カリフォルニアにて二日間のフェスとして開催。
どちらも日本では馴染みのあるフェスである。一日目をBlack Sabbathがヘッドライン、そしてOzzfestと縁のあるDisturbed、Black Label Society、Hatebreed等が出演したOzzfest。二日目をSlipknotヘッドラインでSlayer、Trivium、Sabaton、Motionless In White等現在のメタルシーンで人気のあるバンドが集結したKnotfestという構成である。今年で3年連続南カリフォルニアにて開催されるKnotfestではSlipknotのアルバムIowa全曲ライブ、そしてカリフォルニア最後の公演となるBlack Sabbathと前評判は最高な盛り上がりを見せていた。
二日間、砂漠の中にある会場では強風が巻き起こり、正に嵐を呼んだ二大フェスの長編ライブレポートをお楽しみ下さい。
ライブレポートを始める前に皆さんに一言。 今回のフェスにてRock Is Not DEADはオフィシャルの撮影パスを許可され遂にメディアとして入る事が出来ました。これもツイッターをフォローして下さり、このサイトにも足を運んでくれている皆さんのお陰だと思っています。本当にありがとうございました。 今回のレポートではメディアブースから撮影した写真を使用しています。チケットは既に二日間通し券を購入していた為、Black SabbathやSlipknotの出演したメインステージではメディアブースそれからモッシュエリアからの撮影を慣行。本当に何百枚とある写真から選ぶのが大変でしたが何とかスライドショー112枚でレポートを書く事が出来ました。楽しんで読んでくれれば幸いです。
さて今回も前年、一昨年のKnotfestそしてもっと前にはMayhemフェス、そしてOzzfestまでお世話になっているSan Manuel Amphitheater。会場には早めに着いたので撮影パスを貰い、早々と会場入り。昨年はメインステージの他に、裏でセットチェンジが出来る回転式のサイドステージ、そして2つの小規模ステージだったが、今年はサイドステージが二つになり、小ステージが一つとなった。開場したばかりなのにかなりの数のオーディエンスが入っている。一日目OzzfestのステージMCを務めたのは長年OzzyのステージアシスタントをしているBig DaveことDave Moscato氏。2010年まで毎年行っていたOzzfestではBig Daveを見ていただけに本当に久しぶりに彼を見た。彼の豪快なMCは6年経った今も健在。 因みに一日目のOzzfestはMonsterエナジードリンクがスポンサーになり、KnotfestではRockstarドリンクがスポンサー。Monsterは小規模のフリードリンクサービスを実施していた事もあり、朝から長蛇の列が出来ていた。
二つのサイドステージから若干離れた場所に立てられたNuclear Blastステージに最初のバンドStill Rebelが登場。LA出身のトリオだが今回観るのは初めて。会場入りしたオーディエンスも彼等が何者なのか解っておらず、後方で眺める人が多かった。
写真はベーシストのKyle。サウンドはグランジに往年のメタルをミックスさせた様な音。オーディエンスは知られていないStill Rebelにも暖かい拍手を送っておりメンバーは終始楽しそうにプレイしていた。
往年のメタルやロックが好きな人は嵌りそうなStill Rebel。活動期間が長いのか新人なのか判らないがポテンシャルはあるバンドである。今回バトルオブバンドを開催していないのにも関わらず未契約のStill Rebelがプレイできた事は彼等にとってビッグチャンスであったろう。彼等がどうやってOzzfestに出演出来たかは謎だが、今後の彼らに期待。
Still Rebelがプレイ中、テクニカルデスメタルAllegaeonがサイドステージに登場。Allegaeonは日本読みで「アリージオン」だそうだ。写真は昨年ヴォーカルとして加わったばかりのRiley。プロモ写真でしか彼を見た事は無かったので、髭面の強面兄ちゃんを予想していただけに、メガネを掛けていたせいか印象がかなり変わった感じを受けた。バンドはギタリスト達の速攻ソロから始まる前作Elements Of The InfiniteからオープニングのThreshold of PerceptionからスタートRileyは高低デスヴォイスを使い分けマイクを持たない片手を常に動かしているBlack Dahlia MurderのTrevorの様な唄い方。Rileyの経歴は知らなかったが、デスメタルヴォーカリストとしては全く問題ない腕でありフロントマンチェンジは紛れも無く成功であった。
2008年結成のAllegaeonメンバーであるギタリストGregのテクニカルギターワークは見事であった。この日2曲目にプレイした最新作Proponent for Sentienceからの曲Gray Matter Mechanicsでのソロパートは圧巻。欲を言えばこの曲の核である伴奏のラテン系フラメンコギターも彼が弾くものだと思っていたがこちらはSEだった事が判明。
Allegaeonの要であるギターをGregと分けているMichaelも凄腕。バンドは旧作Formshifterから曲Iconic Imagesをプレイ。Gregの早弾きからMichaelに移るパターンが多く二人でスピード感のあるメロディックなソロ展開は聞いていてとても気持ちよい。バンドはElements Of The Infinityからの曲1.618で締めたが特攻隊長としての役割は十分果たせたろう。新譜も評判は良いしそろそろ彼等の人気が出てきても良いのでは無いだろうか。ギタリストMichaelはどことなくBring Me The HorizonのベースMattに似ている。
Allegaeonが終了した後、ステージ直ぐ横に設置された第二のサイドステージにHuntressが登場。数年前Mayhemに出演していたバンドでデビュー作Spell Eaterでスタート。前回ライブを観た時から若干メンバーチェンジがあったようで写真左のギタリストEliも新たなメンバーだ。2作目から曲Zenish、そして昨年発表したStaticから曲Harsh Times on Planet Stokedを続けてプレイ。