このコーナーでは、アメリカ西海岸Orange County(OC)にて行われるライブレポートをお届けします。
第24回: OZZFEST MEETS KNOTFEST 2017 - San Bernardino, CA
今年のOzzfestはOzzy Osbourneがソロバンドとして6年振りにLos Angelesでライブ帰還。KnotfestではSlipknotの代わりにRob Zombie、Marilyn Manson、そしてSlipknotのフロントマンCorey Taylorのもう一つのバンドStone SourがKnotfestのメインステージに出演。他の出演バンドもRage Against The Machine、Public Enemy、Cypress Hillのメンバー達が結成したスーパーバンドProphets Of Rage、メタルやロックファンもリスペクトするベテランDeftones、北欧メロディックデスメタルの人気バンドChildren Of Bodom、ジャーマンスラッシャーKreator、ベイエリアスラッシュメタルの雄Testament、そして米デスメタルの代表格となり新譜Nightbringersも好評のThe Black Dahlia Murder等が二日間のフェスに出演。
残念ながらSlipknotは欠席であったが、会場にはCoreyの他にもClownことShawn、ドラムJayの姿が。そしてDJのSid Wilsonがスペシャルソロライブをサイドステージのヘッドライナーとして披露。11月に入り秋となった肌寒い南カリフォルニアに幅広いジャンルのメタルバンド達の宴が開催。
11月に入り暑さが無くなり秋となった南カリフォルニアにてOzzfest Meets Knotfestが開催。会場は毎年恒例となっているGlen Helen Amphitheater。快晴となった初日Ozzfestは朝からメタルTシャツを着たメタルヘッズで賑わっていた。昨年と同様、今年も両フェスの取材に参加させてもらう事になり朝一で会場に到着。メディアテントが指定された場所になかった事から、メディアパスを貰うまでに少し時間が掛かりセカンドステージにトップバッターで出演したLAのメタルバンドThrown Into ExileとNight Demonは 残念ながら見逃す事に。本当に申し訳ございません。今年も昨年同様、メインステージに3つのサイドステージが用意されており、サイドステージでは常に複数のバンドがライブを行っていた事でなるべく多くのバンドを取材してきました。運営側とスタッフの方々、そしてツイッター及びサイトをフォローして下さる皆様本当にサポートありがとうございます。楽しんでライブレポートを読んでいただければ幸いです。
デスメタル系、グラインドコア系のバンドが多く登場するサイドステージNuclear Blastステージにトップバッターで出演したのはベイエリア出身のテクニカルデスメタルRings Of Saturn。今年に入り最新作Ultu Ullaを発表。同サイトが数ヶ月前にレポートしたSummer Slaughterツアーにも参戦。この日、ステージに到着するとメンバー達が機材を前に悪戦苦闘。 どうやらプログラムされた音を出す機材から全く音が出ない様で開始時間が過ぎても始まる気配が無かった。現在バンドではライブにベーシストとシンセ担当者がおらずベースとシンセをプログラムさせてライブで使用している。プログラムされた音が必要不可欠な要素であるらしくライブは5分程遅れて開始。
バンドのMiles Bakerはこの日もギターを担当。レコーディング時ではベース、ピアノ、シンセ、プログラミング等も担当するマルチプレイヤー。唯一の結成メンバーでもあるLucasはこの日も不在。Milesのギターのテクニックは素晴らしく難解なテクニカルなギターリフを難なく弾きこなす。最新作Ultu Ullaからの曲Margiddaの序盤のテクニカルパートも表情変えずにプレイ。
2012年からヴォーカルを担当しているIanはこの日も凶暴なデスボイスは健在。前回も少し気になっていたのだが、デスボイス時に目を瞑っている事が非常に多い。全神経集中させて歌ってます、というスタイルで無駄な動きも一切無い。開始が遅れた事で曲間のMCも余り行わず間髪入れずに次の曲を披露していた。旧曲であるSeized and DevouredはIanが加入した後にリメイクされた代表曲であり、原曲が制作され7年以上が経ちLucasの演奏力、他のメンバー達のグルーブ感も上がっており単なるバージョン2でなく、さらにレベルアップされた曲に。
Rings Of Saturnプレイ時には既にこれぐらいのオーディエンスが集まっていた。このエクストリームメタルのステージと他のセカンドステージの設定はKnotfestから続いている設定だが、このエクストリームメタルのオーディエンスはコアなファンが多いのも特徴的。 セカンドステージはコアなメタルファン達は大体ステージ前に集まっており、その他のライトな(OzzyやDeftones、Rob ZombieやMarilyn Mansonだけを観に来た)メタルやロックファンは後方でパフォーマンスを眺めている。
今年のライナップが発表された当初はそこまで有名でないセカンドステージのバンドリストに客が来てくれるか心配であったが、蓋を開けてみればOzzfestのネームバリューは凄まじく、例年と同じぐらいの集客が午前中の時点で集まっていた。
この日セカンドステージで最初に見たのはLA出身のトリオストーナーメタルKyng。2008年に結成されてから一度もメンバーチェンジを行っていないバンドである。彼等を見るのは今回が初めて。それまでもIn FlamesやMegadethのツアーサポーターで彼等の名前は知っていたし、去年彼等が発表した最新作Breathe In The Waterから数曲聴いた程度。出演前、司会進行役のJose Manginが「はるばるLAからやってきたバンドだ」とジョークを飛ばすとヴォーカル兼ギターEddieは「45分掛かったぜ」と返し演奏スタート。
Kyngの呼び名はそのままキングであるが、スペルがKYNGである。管理人もずっとKIINGと間違って覚えていた事があり、彼等の事を調べようと検索すると幾つか存在する別のメタルバンドKINGに行き着き非常にややこしい。ドラムPepeはダブルバスドラを使用しスラッシュ系のテンポの速い曲から、アルトロックやジャズ系のヒュージョンロックまでのリズムを的確に打つ。もう直ぐで結成10年目、メンバーチェンジの無いバンドだけに演奏隊3人がしっかり組み合った演奏力。
個人的に最新作Breathe In The Waterのファーストトラックである曲Pristine Warningは好きで、テンポの速い曲にヘドバンしているオーディエンスもいた。まだ知名度がそこそこなだけに静かなオーディエンスであったが地元バンドに温かい声援と拍手を送っていた。 バンドはOzzfest出演後に出たツアーにて盗難にあいバンドの荷物全てが詰まったバンごと盗られた事を先日発表。リンクからバンドのサポートが出来ます。
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